健康、生活 › 歯周病が恐ろしいのは,かなり進行するまで目立った症状や痛みを伴わないことです

2018年12月17日

歯周病が恐ろしいのは,かなり進行するまで目立った症状や痛みを伴わないことです

歯周病の予防や進行を止めるには,早期発見,早期治療が大事です
歯周病(歯槽膿漏 / 辺緑性歯周炎)は「静かなる病気」と呼ばれるほど自覚症状がほとんど感じられない病気で,気づいたときには歯を支えている骨(歯槽骨)が溶かされてボロボロになり,重症になっているケースも少なくありません.歯周病(歯槽膿漏)は大きく分けて,歯肉炎と歯周炎にわけられます.日本人の場合,歯肉炎は10~20代前半ですでに50%,50才代でおおよそ80%以上の人がかかっているといわれている怖い病気です.歯周病の予防や進行を止めるには,早期発見,早期治療が大事です.
パルスオキシメーター
歯周病が恐ろしいのは,かなり進行するまで目立った症状や痛みを伴わないことです.自分では歯ブラシを十分して,大丈夫だと思っていても,腫れる,痛い等の自覚症状がないために気がつかないまま,個人の抵抗力にもよりますが,知らず知らずに20年30年と長い間に徐々に悪化しながら,本人の自覚がないままに歯周組織が壊されていきます.
ある程度悪化してから,体調が悪い時にうずいたり歯茎からの出血で気になる程度です.

それから噛めない,腫れる,歯が動く,隙間ができた,歯並びが変わったなどご自分で歯周病だと気がついた時にはかなり悪化している場合が少なくありません.程度の差はありますが,全世界の人口のおよそ7割の人々が歯周病に罹患しているといわれています.
歯科定期検診は少なくとも半年に一度は必要です.

歯周病ってなに
歯周病とは歯を支える組織 ( セメント質,歯根膜と顎の骨) が,壊されている病状を言います.
もう少し詳しく説明しますと,歯周病 ( 歯周疾患)の原因は約70%もの細菌,血球,剥離上皮細胞,残渣物で構成される歯垢や歯石が歯周ポケットに存在し,過咬合によって起こる歯の動揺は歯肉溝の拡大と細菌の篏入により歯周ポケットを形成する.また,硬固物咀嚼をくり返すことによる歯根のヒビやハウシップ窩の形成は歯周ポケットに潜む細菌の細胞膜であるLPSや細菌によって産生されるコラゲナーゼ,ヒアルノニダーゼ,コンドロイチナーゼなどの組織溶解物質による組織浸襲が原因で,歯の根の周りから歯を支えている歯肉・歯槽骨・歯根膜・セメント質で構成される歯周組織に波及し,やがては免疫応答が破綻して組織抵抗力を失い,歯周組織がどんどん壊されていく症状をいいます.
ダイヤモンドバー
言い換えますと,咬むことによって歯を支えている組織が細菌等の産生物や自己蛋白異常により壊されて,その歯の周りの骨がどんどん壊されていきます.そうすると,歯が動いてきます.動いてきた時は歯を支える歯槽骨は1/3以上が破壊されていますから,相当に壊されたと考えられます.また,急性で歯ぐきが腫れたときに気付く場合も多いようです.



Posted by koikenina at 15:58│Comments(0)
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