健康、生活 › 歯周病の原因は、むし歯と同じく歯の表面に付着したバイオフィルムの中で繁殖する細菌です

2019年02月12日

歯周病の原因は、むし歯と同じく歯の表面に付着したバイオフィルムの中で繁殖する細菌です

歯周病は歯の表面につくプラーク:歯垢(細菌の塊り)によっておこる文字通り,「歯の周りの病気」です。歯肉の炎症による出血、腫れを特徴とする歯肉炎と、歯を支えている歯槽骨が破壊される歯周炎に分けられます。世間一般で言われている歯槽膿漏は、成人性歯周炎をいいます。歯周病は「沈黙の病気」 痛みもなく、悪くなっていることに気付きにくい病気です。

歯周病のリスク検査
レントゲンによる検査
歯周病は、歯周病の原因菌により歯を支える骨が破壊される病気です。一度破壊された骨は元に戻すことができません。そのため歯周病のリスクを知るためには、X線撮影をしてどこまで骨が破壊されているのか知ることが、それ以上に悪化させないためのリスクヘッジになるのです。それぞれの患者さんの歯周病のリスクを調べるために歯周組織検査と同時に歯と歯肉の内部の骨の状態を調べるX線写真検査はとても重要です。
ホワイトニング装置
プロービング
歯周組織の検査をするために、プローブという先端に目盛がついている器具を使い、歯と歯ぐきの間の溝の深さを測ります。歯と歯肉の間には溝があり、健康な歯では溝の深さが2~3mm程度ですが、歯周病を発症して歯ぐきが腫れたり、歯を支える骨が溶けたりすると、歯と歯肉の間の溝は深くなり、4mm以上になるとリスクが高い歯とされます。また、歯の溝の深さを測るのと同時に、プロービング時の出血の有無もチェックします。歯ぐきの腫れなど表面上は問題なく見えても出血が見られる場合は、歯周ポケット内部で炎症が起きていることがあります。

スケーリング・ルートプレーニング
歯周病の原因は、むし歯と同じく歯の表面に付着したバイオフィルムの中で繁殖する細菌です。バイオフィルムは唾液中の栄養と結びついて石のように固い物質になります。これが歯石です。歯石の表面の凹凸に細菌が付着しやすく、歯ブラシの先が届かない凹凸の中で繁殖した細菌が歯周病の原因になります。そのため、バイオフィルムを破壊するだけではなく歯石の中の細菌も除去しなければ、歯周病の進行を止めることができません。歯周病の原因となるバイオフィルムが増殖している場所は、歯と歯肉の間の歯周ポケットの中ですから、患者さんが歯ブラシしただけでは除去することはできません。そのため歯周ポケットの中でバイオフィルムが歯石となって歯の根に付着するのです。歯石となったバイオフィルムは強固に歯に付着しているため、スケーラーという専用の器具を使用して取り除くスケーリングをした後、歯の表面をツルツルに滑らかにしてバイオフィルムが付きにくくするルートプレーニングをおこなうことによって歯周病の進行のリスクを軽減することができます。
歯科用超音波洗浄器
スケーリング
スケーリングとはスケーラー(あるいは超音波スケーラー)と呼ばれる金具を使って、歯肉縁上および歯肉縁下の歯面からプラーク(歯垢)、付着物、および歯石を除去することをいいます。
ルートプレーニング
ルートプレーニングとは、スケーリング終了後に、歯根表面の歯垢によって汚染・軟化したセメント質や象牙質を除去し歯根面を硬く滑沢な面に仕上げることをいいます。



Posted by koikenina at 11:19│Comments(0)
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