健康、生活 › 歯周病に感染している場合、口の中に堆積するプラークにも多量の歯周病菌がいる

2019年04月30日

歯周病に感染している場合、口の中に堆積するプラークにも多量の歯周病菌がいる

歯周病に慢性的に罹っていると、様々な全身の病気に罹る危険性を高めることが知られています。歯周病のある場所には、歯周病原性細菌とその細菌が産生する毒素、炎症のある場所で作られるプロスタグランディンやサイトカインなどのケミカルメディエーターが存在し、歯周病が悪化するに従い、その量も増えてきます。これらのものが歯肉の毛細血管を通じて全身に搬送されると、心臓血管疾患、脳卒中(脳梗塞)、糖尿病の悪化、低体重児出産などを引き起こす危険性を高めることが分かってきました。また、唾液の中に混じった歯周病原性細菌を含む細菌が誤って気道から気管支、肺の方に入ると、気管支炎、肺炎(誤嚥性肺炎)の原因ともなります。さらに歯周病は肥満やメタボリックシンドロームとの関連も言われるようになっています。
よって歯周病の予防や治療は、全身の様々な病気の予防や治療に役立つことにもなり、健康な生活を送るためにとても大切なことです
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歯周病と糖尿病
重度の歯周炎がある場合、炎症によって生じた物質(CRP)やサイトカインが血液に入り全身に回る。CRPは肝臓の働きを低下させ、ブドウ糖の代謝を阻害します。サイトカインは筋肉細胞や脂肪細胞に作用して糖の代謝を阻害します。すると糖濃度を下げるホルモンであるインスリンが作用しにくくなり(インスリン抵抗性)、糖尿病が悪化します。
 
歯周病と心臓病
歯周病がある場合、歯周病菌が歯肉に侵入し、血管内に入り込む。全身を流れ心臓へ。心臓の血管や弁や内膜にとりつき、アテローム性プラークをつくり血管を狭めたり炎症を起こし、感染性心内膜炎や心筋梗塞や狭心症を引き起こす。
 
歯周病と脳卒中
歯周病がある場合、歯周病菌が歯肉に血管に侵入し血管の内壁に歯周病菌がとりつき、アテローム性プラークをつくる。血管が狭まったり、血管内皮に傷害が生じ動脈硬化が起こる。その結果血管が詰まったり、破裂する。
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歯周病と肺炎
歯周病に感染している場合、口の中に堆積するプラークにも多量の歯周病菌がいる。プラーク内の歯周病菌やサイトカインが唾液に混じり、咽頭から気管に入る。歯周病菌が気管や気管支で炎症を起こしたり、他の病原菌の働きを助ける。その結果肺炎や気管支炎になる。現在、歯周病は、予防も治療も可能な病気です。 大切なのはしっかりとした検査と診断、オーダーメイドの治療と予防、そして継続したメインテナンスです。



Posted by koikenina at 11:30│Comments(0)
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