健康、生活 › 歯周組織を傷つけてしまうので決しておすすめできません。

2018年07月27日

歯周組織を傷つけてしまうので決しておすすめできません。

当院では、歯のみならず歯肉状態のコントロールも予防歯科として重点を置いています。歯の健康は歯肉や歯髄骨が支えていると考えるからです。
歯石とは歯垢が硬くなったものです。歯みがきでみがき残した歯垢が、唾液の中のミネラルと結合して、硬くなって出来ます。歯についた歯垢は、たった2日間で歯石になります。歯と歯ぐきの境い目や歯と歯の間にできた、それこそ石のように硬い歯石は、歯磨きだけでは取り除くことができません。「石」という字の通り、歯石はとても硬く、いったんついてしまった歯石は歯ブラシでは取ることが出来ません。日常の歯みがきでは完全に歯垢を除去することは困難なため、どんなに歯みがきをがんばっても、歯石は少しずつついてきます。放置すると歯石はどんどん硬く、そして増え続けます。歯石の表面はデコボコしているために、歯垢がつきやすく、細菌の温床になるばかりでなく歯肉を刺激して、歯周病の原因となったり、歯周病を悪化させます。バイオフィルムとは食後8時間程度で生成されると言われているプラーク(歯垢)。食べカスとはまったく別物ですが、細菌は食べカスに含まれる有機質を栄養源にして活発化するので、まったく無関係というわけではありません。食べカスを残さないことは、細菌の活動を抑えるうえでとても重要なのです。ちなみに、ネバネバしているプラークは水や洗口剤でうがいをしたくらいでは落とせませんが、歯磨きなどの物理的処置によって落とすことができます。
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20年以上前はほとんどの歯科関係者が歯垢のことを「プラーク」と呼んでいました。しかし、10年ほど前からでしょうか。プラークの構造がお風呂の排水溝やシンクの三角コーナーなどで見られるヌルヌルと同じ構造であることが、研究によって分かってきました。ここで、このヌルヌルを指す言葉として登場してきたのが「バイオフィルム」です。以降、バイオフィルムという言葉が環境や医科といったさまざまな領域で扱われるようになり、ここから一部の歯科関係者がプラークをバイオフィルムと呼び始めたことで広がっていきました。これらを取り除くには、患者さんご自身による正しいブラッシングが欠かせません。しかし、患者さんご自身ではどうしても取り除けない部位もでてきてしまいます。

鉗子 歯科そのような部位は、歯科医院で適切に除去してもらうことをおすすめします。プラークの付着を招く歯石の正体歯石(tartar)は、歯に付着したプラークが唾液に含まれるカルシウムやリン酸などと反応して石灰化し、石のように硬くなって歯の表面にくっついたものです。歯石は「死んだ細菌の固まり」であり、プラーク(バイオフィルム)のようにそのものが歯周病を引き起こす原因にはなりませんが、歯石の表面はデコボコしているのでプラークが付着しやすい状態です。そのため、歯石の上にプラークが付着して石灰化するとさらに大きな歯石となり、歯茎の炎症をさらに招く結果となってしまいます。このように、プラークが歯石になってしまうと歯磨きで取り除くのは不可能です。歯茎の縁よりも上にある歯石は黄色みを帯びた乳白色をしていますが、歯茎の縁より下にある歯石は褐色です。重度の歯周病で抜け落ちた歯を見てみると、そのほとんどに褐色の歯石が付着しています。歯科医院でこの歯石を取り除くことが、歯周病の改善には欠かせません。なお、ご自身で歯石を取ろうとする方もいらっしゃるようですが、歯周組織を傷つけてしまうので決しておすすめできません。



Posted by koikenina at 15:39│Comments(0)
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