健康、生活 › まず、患者様から唾液を採取します

2018年09月26日

まず、患者様から唾液を採取します

歯周病は痛みはないのですが、進行すると歯を支える歯槽骨を溶かす恐ろしい病気で、抜歯の原因第1位でもあります。(虫歯が1位ではなく、歯周病がダントツの1位です。)
この歯周病を予防すること、治療することが高齢になっても歯を残しておくための最善の策だと考えます。

「歯磨きをして歯垢を落とす」これはみなさん毎日なさっていると思いますが、実は歯磨きだけでは、歯垢はある程度落とせても細菌の固まりであるバイオフィルムを除去することは困難です。バイオフィルムとは、プラーク(歯垢)の固まりが成熟したものをさしネバネバしたものです。これが再石灰化して歯石になります。
口腔内カメラ
バイオフィルムにはカビ菌(カンジタ菌)をはじめ、複数細菌が住み着いており、この細菌が歯ぐきに炎症を起こしています。細菌が原因であることが重度歯周病治療が時間がかかる要因の1つです。

まず、患者様から唾液を採取します。その唾液を位相差顕微鏡という顕微鏡を使用して原因である細菌の種類と数を特定します。その結果に基いて、細菌除去の飲み薬と、細菌除去効果の高い歯磨き粉をお渡ししますので、ご自宅でホームケアを行なっていただきます。それと同時に歯石除去といった歯科医院で行う従来の歯周病治療を行っていただきます。

歯のスケーリング(軽度歯周病の方対象)
軽度の歯周病は歯肉炎と呼ばれます。この段階では歯茎の炎症によって、歯磨きの時に血が出やすいという症状が出ます。歯茎の溝はまだ浅く、歯石も表から見えるところにしかついていませんので、超音波スケーラーを用いてスケーリング(歯石とり)を行います。
マイクロモーター
歯のルートプレーニング(中等度歯周病の方対象)
中等度の歯周病になると歯を支えている骨が溶けて、歯茎の溝が深くなってきます。そうすると歯茎で隠れている部分にも歯石がつくようになります。その部分の歯石を手用のハンドスケーラーで取り除き(スケーリング)、また、スケーリング後のざらついた表面をなめらかに仕上げること(ルートプレーニング)で、汚れの再付着を防ぎます。痛みを伴う場合は麻酔を使います。



Posted by koikenina at 11:31│Comments(0)
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