健康、生活 › 歯のサイズに対して歯の配列スペースが不足しているために、歯が重なり合うように並んだ状態をいいます

2019年06月21日

歯のサイズに対して歯の配列スペースが不足しているために、歯が重なり合うように並んだ状態をいいます

良い歯並び・咬み合わせの条件を以下に示します。
①上あごと下あごの歯が滑らかな弧を描くように並んでいる。
②上の歯が下の歯の2-3mm程度外側に位置している。
③上の歯が下の歯を2-3mm程度上下的に被っている。
生体情報モニタ
④上下の歯が正しい接触関係を保っている。
⑤上と下の歯の真ん中の左右的ずれがない。
これらの正常咬合の条件から著しく逸脱した状態を不正咬合(悪い歯並び・咬み合わせ)と呼びます。悪い歯並び・咬み合わせ(不正咬合)の種類
不正咬合にはさまざまな種類がありますが、主なものとしてはそう生、空隙歯列、上顎前突、下顎前突、開咬、正中のずれ(交叉咬合、非対称)があります。
(1)そう生(そうせい)(乱杭歯、凸凹の歯並び)
歯のサイズに対して歯の配列スペースが不足しているために、歯が重なり合うように並んだ状態をいいます。そう生は日本人において発現頻度が最も高い不正咬合であります。平成23年歯科疾患実態調査によると、12~20歳でのそう生の頻度は44.2%でした。
(2)空隙歯列(くうげきしれつ)
前述したそう生とは逆に、歯の並ぶスペースに対し歯のサイズが小さいため、歯と歯 の間に隙間がある状態をいいます。乳歯列期や混合歯列期(乳歯から永久歯に生え変わる時期)であれば、隙間があることは問題とはなりませんが、中学生以降で隙間がある場合は、不正咬合と診断されます。空隙歯列の原因としては、歯の先天欠如、歯のサイズが小さいこと、舌突出癖(舌を前に出す癖)および重度の歯周病などがあります。
(3)上顎前突(じょうがくぜんとつ)(出っ歯)
上の歯が下の歯に対して著しく前方に位置(突出)している状態をいいます。上顎前突は、歯の位置に起因するものと上あごや下あごのサイズに起因するものに分けられます。例えば、上の前歯が突出している患者さんや下の前歯が後方に位置している患者さん、あるいは上あごのサイズが大きく前方に位置する患者さんや下あごのサイズが小さく後方位を示す患者さんでは、咬み合わせは上顎前突となります。
上顎前突の原因には、母指吸引癖(指しゃぶり)、口唇癖(唇を上と下の歯の間にはさむ癖)、習慣性口呼吸およびあごの関節の病気などがあります。
(4)下顎前突(かがくぜんとつ)(受け口)
下の前歯が上の前歯よりも前に出ている状態をいいます。下顎前突は、上顎前突と同様、歯の位置に起因するものとあご骨のサイズに起因するものに分けられます。
(5)開咬(かいこう)
奥歯で咬んだ状態にもかかわらず、上と下の歯の間に上下的に隙間がある状態をいいます。食物を咬むための筋肉が弱く、上下的に長い顔立ちの子どもに多くみられます。開咬の原因として多いのは、母指吸引癖、舌突出癖(嚥下時や発音時に舌を前に出す癖)、食物を咬むための筋肉の活動性の低下です。
(6)交叉咬合(こうさこうごう)(正中のずれ)
下あごの左右的非対称の子どもでは、上下の歯の正中(真ん中、右の写真の矢印)のずれや顔の非対称がみられます。生まれつきあご骨の非対称の子どももいますが、生後の成長過程で、下あごの左右での成長量の差が大きいと正中のずれを生じます。
抜歯鉗子



Posted by koikenina at 11:44│Comments(0)
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