健康、生活 › C1は歯の表面(エナメル質)が溶け始め、小さな穴ができてしまった状態

2020年04月20日

C1は歯の表面(エナメル質)が溶け始め、小さな穴ができてしまった状態

むし歯とバイオフィルム
むし歯の原因菌は、砂糖を栄養源としてネバネバした物質をつくり、歯面にしっかり付着して次第に厚い膜(バイオフィルム)になります。そして、むし歯菌はこの中で増殖しながら酸をつくります。膜の内側は強い酸性になり、歯のエナメル質の脱灰が進みます。これがむし歯です。
COの治療(要観察歯)
CO(要観察歯)とは、虫歯菌の出す酸の影響で歯の表面(エナメル質)が白くなている状態。虫歯になりかけている状態なので痛みなどの症状はありませんが放置しておくと虫歯になる可能性があります。特に乳歯や萌出したばかりの永久歯は、歯が弱く虫歯の進行が早いので注意が必要です。CO(要観察歯)の状態であれば適切な歯磨きを続けることで歯の再石灰化によって元の健康な歯に修復されていくので、削ったり詰めたりといった治療は直接は必要ありません。またフッ素入りの歯磨き剤を使用したり、カルシウムやリンなどのミネラルを含む歯磨き剤を使用するのも効果的です。歯科医院で適切な歯磨きを習い、定期健診を心がけて虫歯の状態を確認しましょう。
マイクロスコープ 歯科
C1(初期の虫歯)の治療
C1は歯の表面(エナメル質)が溶け始め、小さな穴ができてしまった状態。C1に進行すると穴ができた部分は茶色又は黒色になります。表面部分の小さい虫歯なのでしみる場合もありますが、痛みはありません。C1の虫歯は、虫歯になった部分を全て取り除き詰め物を詰めるだけで治療はすみます。虫歯は歯の表面(エナメル質)のみなので基本麻酔は必要なく痛みもありません。
C2(進行した虫歯)の治療
C2は、虫歯が歯の表面(エナメル質)の奥にある象牙質まで進行してしまった状態。象牙質はエナメル質と比較して軟らかく溶けやすいため進行した虫歯は一気に進行が早くなるので虫歯の穴は小さいのに歯の中で虫歯が大きく進行していることも珍しくありません。歯髄近くまで虫歯が進行しているので冷たいもや熱いものでもしみる症状が出てきます。
C3(歯髄まで進行した虫歯)の治療
C3は、虫歯が象牙質のさらに奥にある歯髄まで進行してしまった状態。この段階まで虫歯が進行すると歯髄が炎症を起こして、何もしなくても常時ズキズキと激しい痛みが出ます。この段階で歯科医院を受診すると、神経が興奮している為麻酔が効きづらく痛みを伴う可能性が高くなります。神経(歯髄)を取る処置を行った場合、治療期間は長くなる可能性がでてきます。歯髄は細い血管やリンパ管、神経の集まった組織なので歯髄を取ってしまうと歯に栄養が行かなくなり歯が脆くなったり、歯の色の変色をまねいたりと歯の寿命を短くしてしまいます。歯髄まで進行する前に早めの受診をお勧め致します。
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C4(歯質が失われた歯)の治療
C4は、虫歯が進行して歯冠部をほとんど溶かしてしまい、歯質が少ししか残っていない状態。C3の状態で歯髄が炎症を起こし激しい痛みが伴った状態を放置しておくと歯髄が完全に死んでしまい痛みは伴わなくなります。しかしあくまで一時的に痛みが感じなくなっただけで症状はどんどん悪化していきます。
歯根部まで及んだ虫歯により歯根膜が化膿すると溜まった膿が袋状になり歯肉からも膿が出てくるようになります。膿の袋が大きくなるとまた痛みがでてくる可能性があります。この段階だと歯質の状態にもよりますが歯自体お残しするのが難しくなる可能性が出てきます。最悪抜歯になりブリッジや入れ歯を選択せざるおえなくなりかねません。



Posted by koikenina at 16:44│Comments(0)
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